イーサリアム( Ethereum)とは、実はコインの名前でなく、イーサリアム・プロジェクトにより開発が進められている、分散型アプリケーション (DApps) やスマート・コントラクトを構築するためのプラットフォームの名称、及び関連するオープンソース・ソフトウェア・プロジェクトの総称です。
通貨自体をイーサ(ETH)といいます。
イーサリアムとは何をするコインか?
イーサリアムプロジェクトの構想は2013年にVitalik Buterinにより示され、その構想はGavin Woodにより学術的な整理がなされた。また、プラットフォームの開発においては、2014年2月にProof of Conceptの最初のフェーズ (PoC-1) として、プログラミング言語C++で実装されたクライアントがリリースされた。以降、順次開発が進められ、POC-9である「Olympic」を経て、2015年7月30日に最初のβ版である「Frontier」がリリースされた。今後、Frontierでのネットワークの安定性の確認やユーザビリティの向上を含めた改良がなされ「Homestead」、「Metropolis」、「Serenity」と呼ばれるバージョンが順次リリースされていく予定である[5]。イーサリアムのブロックチェーンを稼動させるソフト・アプリを開発する目的で設立された企業コンセンシスが、2016年にデロイト トウシュ トーマツと技術提携して、イーサリアムのプラットフォームを基礎にした銀行をつくることになった。
イーサリアムでは、イーサリアム・ネットワークと呼ばれるP2Pのネットワーク上でスマート・コントラクト(契約・約束事)の履行履歴をブロックチェーンに記録していく。またイーサリアムは、スマート・コントラクトを記述するチューリング完全なプログラミング言語を持ち、ネットワーク参加者はこのネットワーク上のブロックチェーンに任意のDAppsやスマート・コントラクトを記述しそれを実行することが可能になる。ネットワーク参加者が「Ether」と呼ばれるイーサリアム内部通貨の報酬を目当てに、採掘と呼ばれるブロックチェーンへのスマート・コントラクトの履行結果の記録を行うことで、その正統性を保証していく]。このような仕組みにより特定の中央管理組織に依拠せず、P2P全体を実行環境としてプログラムの実行とその結果を共有することが可能になった。
※スマートコントラクト 意味ニュアンス
- デジタルの形の約束事 (概念提唱者のNick Szaboの定義)
- 賢い契約 (直訳して、言葉をそのままに解釈)
- プログラム化された契約
- 自力執行権のある契約 (self-enforcing contract by Nicolas Dorier)
- スマートコントラクト・プラットフォーム上で動くプログラムのこと